精神科は心の病気を対象とします。
うつ病、神経症、統合失調症、睡眠障害、
認知症などを扱います。
現実には実情・歴史的な経緯からかなり広範な領域を診ています。
心療内科は心身症を対象としています。
心身症とはストレスなど心理的な要因により、身体に疾患が出てきてしまったという
状態をさすものです。パニック障害、過敏性大腸は心身症と言えます。
胃潰瘍、気管支喘息、偏頭痛、円形脱毛症などの疾患もそれがストレスにより発症・
持続しているのなら心身症と言えますが、疾患によっては内科など当該専門科の治療が優先されます。当院では心理的側面に焦点をあてて治療を行います。
患者さんのお話を聴き、その人の悩みやの根源が何なのかを一緒に探っていきます。
それにより、お一人お一人に合わせた治療方法を決めていきます。
寝付けない・夜中に目が覚める・朝早く起きてしまう・睡眠はとれていても寝た気がしない・寝ている間に、夢と関連した行動や関連しない行動をしてしまう・金縛りや金縛り時の異常体験・夜中に足がムズムズして眠れない。
それぞれ治療・対策が異なります。本人の自覚症状だけでなく、家族の方のお話も大いに参考になります。
以前と比べて、考えが進まない・体が重い・死を考える・気分が重い・悪いほうに考える・食欲が無い・食べているのに体重が下がった・新聞が読めなくなった・TVが面白くなくなった・意欲や興味が湧かなくなった。などという症状が出ます。
休養が必要ですが、判断・決断が出来なくなりますので、自覚があってもどうして良いかわからず、無理して同じ生活を続けようとして,よけいに症状が悪化しがちです。
思い切って、家族・友人・職場の方に相談したり,受診することで道が開けます。
精神療法・薬物療法・休養・環境調整・認知行動療法(症状軽快後・再発予防)等を行います。
そこに居ないはずの人や動物が見えたり(幻視)、声が聞こえたり(幻聴)します。統合失調症の場合もありますが、健常者におこる特殊なものや、脳の障害、身体症状からくるもの、高齢者のせん妄、薬物によるもの等があります。
診断又は原因の解明が必要です。原因の除去が優先されることもあれば、薬物で少なくすることも多く、環境調整が必要なものもあります。
例えば交通事故のような生命にかかわるかもしれないような出来事の後から、不眠・イライラ・ぼんやり・その時の記憶が強烈に浮かんで苦しむ・出来事を思い出す場所や行動などを極端に避ける傾向があります。
職場の人間関係等に問題があり、不安・不眠・吐き気・下痢・頭痛・動悸 等が出ることがあります。症状は状況によって強く出るため、出勤することが困難になり、休職のための診断書を書くこともあります。
環境調整・心理テスト(結果は説明します)・精神療法・認知療法・必要に応じて薬物療法を行います。
パニック障害は、心の症状と体の症状が影響しあって起こる心身症の一つです。
動悸・息苦しさ・過呼吸・手足のしびれ・ふるえ・冷感、等の体の症状と、不安・恐怖感がほぼ同時に突然強まり、短時間で治まります。内科受診などで異常なしと言われても繰り返します。
治療により症状は軽くなり、消退に向かいますが『またあの症状が出るのでないか』という不安は比較的長く残ります。そこからは一人一人の生活に合わせた工夫が大切になります。
本人の苦しさの割には病態として軽い疾患とも言えます。
精神療法、薬物療法、認知行動療法等を行います。
誰から見ても、事実と異なる内容について、本人が強く確信することです。
薬物療法が優先されます。副作用のチェック・薬剤量の調整が大切です。
人前で字が書けない・スピーチができない・どもる・赤面・多汗など。